ずっと勉強への想いを持ち続けていたはっちゃんは、学校に通うことを決めます。
[ 沖縄時事出版 / 2018.05 ]
2018年05月発行
文:嘉納英明 絵:鈴木智香子
沖縄時事出版 刊
B5判/ 48ページ
1,300円(税抜)
出版社のホームページへ
82歳の中学生はっちゃん
文:嘉納英明 絵:鈴木智香子
沖縄生まれのはっちゃんは、八人家族、六人兄弟の長女。沖縄戦が始まる前、父ちゃんは防衛隊に入り、兄ちゃんは宮崎に疎開します。小学校の卒業式の翌日、はっちゃんの一家は、戦火を逃れやんばるへ、山にかくれての避難生活。戦後は収容所に入れられ、そこで、父ちゃんが亡くなったことを知ります。
はっちゃんは、母ちゃんを助け、幼い弟・妹のために働きました。畑仕事、土木工事、食堂の仕事、なんでもしました。同級生は中学校に行きましたが、はっちゃんに、学校へ行く余裕はなく、好きな勉強をあきらめなければなりませんでした。やがて結婚をし、今度は自分の子どものために身を粉にして働きました。
子どもたちが独り立ちし、82歳になったある日、はっちゃんに学校の案内が届きます。ずっと勉強への想いを持ち続けていたはっちゃんは、学校に通うことを決めます。
母親の実体験を基にした沖縄発、平和を願う絵本。